20111005

My CYCLING ROAD




自転車の補助輪がなかなかはずれなかった

 こわがっていたわたしに

おにいちゃんが見本を見せてくれた

こうだよ こうやってこぐんだよ






家の前の広い駐車場で

近くの公園で

振り返ればいつも

お母さんが見守っていてくれた



捨て猫をひろって帰っても

絶対に怒られなかったけど

 彼氏に夢中になって家に帰るのが遅くなると

すごく怒られた






自転車の二人乗りは

無茶をして転んですり剥いても

すごく楽しかった


畑から勝手に桃をとって食べたら

当たり前だけど怒られた




だけどすごっく楽しかったんだ











オリオン座がきれいな夜


土手に寝転んではじめて夢を語った


でも途中から涙で何も見えなくなっていった













今でも覚えてる

上京する日 駅までのバスの中に降りそそぐ朝陽のまぶしさ

はじめての erykha badu のLIVE

すごく緊張して入ったTATTOOショップ

悲しいキス

雨に打たれた夏の終わり

幸せすぎたあの日の二人


とにかく

あてもなく



自転車をこいでいた

















無駄な事なんてひとつもなかった


出逢って意味のない人なんて一人もいなかった


今まで見た景色
 
もらった温もり


すべてのおかげで今の私になったんだ
























あの頃 思い描いていた夢を


もう一度信じてみる













荒れ果てた庭にも

新しい花はかならず




咲いていくよね?










 
199X 春    自宅玄関にて   
まだ補助輪のついた愛車と共に